Nasal Drug Delivery

当社の経鼻投与基盤技術は、
独自の粉末製剤技術と
投与デバイス技術からなる
Combination Technologyです

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3D Nasal Cast Model

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ゾルミトリプタン経鼻剤(偏頭痛治療薬)の臨床第 I 相試験開始のお知らせ

 当社が開発中の偏頭痛治療薬であるゾルミトリプタン経鼻剤(開発コード;TRZ)について、米国FDA(Food and Drug Administration、食品医薬品局)から臨床試験開始の許可連絡を受け、この度、米国において臨床第 I 相試験を開始しましたのでお知らせいたします。

 

 偏頭痛は、頭の片側からこめかみにかけて脈打つように「ずきずき」、「がんがん」と痛み、ひどいときには日常生活が妨げられるほどの強さの痛みや、吐き気を伴うとてもつらい頭痛です。米国では、全人口の10%に相当する約2,800万人が、日本では約840万人が偏頭痛に苦しんでいます。偏頭痛の患者さんは、20歳-40歳代の若い年齢層に多いことが特徴で、日常生活や業務中に、いつ強い頭痛が起きるか不安を持っており、簡便な投与方法で確実に痛みを緩和させる製剤を望んでいます。

 

 すでに、TRZの前臨床試験(カニクイザルによる実験)では、静脈内注射に比して約70%の吸収性(BA*1)と錠剤と比して約2.3倍の高い吸収性が確認されています。さらに、本製剤は当社が独自開発した高性能で簡易型の経鼻投与デバイスと組み合わされて使用されており、注射に替わる偏頭痛治療薬として期待されています。

 

 今般、米国FDAから臨床試験開始が許可されたことにより、当社は、ヒトにおけるTRZの吸収性と忍容性を確認するとともに、市販製剤との吸収性を比較するために臨床第 I 相試験を開始しました。本試験は、年内には結果を取り纏めて公表する予定です。

 

 なお、今回の通知により、当社の今期業績には影響はありません。

 

以 上

【備考】

*1;BA=Bioavailability(生物学的利用率)。投与された薬物が体内で吸収されて有効に利用される割合。