Nasal Drug Delivery

当社の経鼻投与基盤技術は、
独自の粉末製剤技術と
投与デバイス技術からなる
Combination Technologyです

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当社子会社SNLDによる第Ⅰ相臨床試験の進捗について

当社100%子会社の株式会社SNLD1)(以下「SNLD社」)が開発を進めているパーキンソン病2)に対する経鼻レスキュー薬(開発コード: TR-012001)につきまして、昨年4月4日付「当社子会社SNLDによる第Ⅰ相臨床試験の第1例目投与実施(FIH)のお知らせ」にありますように、パーキンソン病のオフ症状3)治療のための国内第Ⅰ相臨床試験を実施しました。同試験では、合計21例の健常人を対象にTR-012001の安全性、忍容性及び薬物動態の評価を行い、この度、無事に終了しましたので、お知らせいたします。今後、体制を強化したうえ、次の臨床試験の準備を進めます。

 

尚、本情報のお問い合わせにつきましては、以下のPDFファイルをご覧ください。

当社子会社SNLDによる第Ⅰ相臨床試験の進捗について(PDF)

 

1) SNLD社

SNLD社は、2020年10月に、パーキンソン病をはじめとする中枢神経疾患に対する経鼻レスキュー薬の臨床開発を目的に設立された当社の100%子会社です。中枢神経疾患における経鼻レスキュー薬は速効性や投与の簡便性などが期待でき、医療需要が非常に高いと考えられます。

 

2) パーキンソン病

1817年に英国のジェームズ・パーキンソン医師により発表された疾患で、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性の難病です。4大症状として(1)安静時振戦(手足が震える)、(2)筋固縮(筋肉や関節が固くなる)、(3)無動・寡動(動きが鈍くなる)、(4)姿勢反射障害(転びやすくなる)を特徴とします。近年では運動症状のみならず、精神症状などの非運動症状も注目されています。国内での有病率は10万人あたり100~180人とされておりますが、高齢化に伴い患者数が増えることが予想されています。人口の高齢化により、患者数は2030年までには全世界で3,000万人になるとの試算もあります。

 

3) オフ症状

パーキンソン病の進行とともに、治療薬の薬効時間が短くなることにより、パーキンソン病の症状が頻繁に悪化する現象です。適切な薬物治療を行っていても治療が困難なパーキンソン病の症状であり、疾患の経過とともにその発現頻度や重症度が悪化し得る一方、発現の予測や管理が容易でなく、パーキンソン病患者の日常生活を妨げ、QOLを低下させる一因ともなっております。

(参考:パーキンソン病診療ガイドライン2018、日本神経学会HP等)